丁寧な暮らしに対する気付き | 華麗なる徒然生活
丁寧な暮らしに対する気付き

丁寧な暮らしに対する気付き

学生時代は痩せていて、155cmながら健康的なスーパーモデル体型だったからJRに乗っていたら「あの子、めちゃくちゃ細い」などとヒソヒソ言われる対象だった。運動部に所属していたこともあり、体脂肪率は8パーセントくらいだった。

体質もあったんだろうけど、転校先の田舎で受けたいじめとか、厳しすぎる家庭の問題とかで学校にいても帰宅しても寛げなくて、毎日胃痛がしてパンシロンを持って登校してたし、忘れた日に胃痛がしたら早退していて、私ってきっと長生きできないだろうなと子供ながらに思っていた。

だけど、17歳がきても21歳がきても結果的に生きていて、それぞれに喜びがあり、それぞれに大きな悲しみがあった。そこはいつか思い出すかもしれないけど。

それで今日の本題なんだけど、短大時代はコンサバが流行っていたし、友だちの影響もあって、いいものを長く着るようになった。何度も試着して欲しくなったシルエットのいいカシミアのコートが5万だった時は、あと2週間でバイト代が貯まるから他の人に売らないで欲しいとお願いして何とか手に入れた。

そんなお気に入りの洋服が、また1着と増えていくのがうれしかったし、毎年クリーニングに出して保管した。いい服をクリーニングに出す場合は、1着5千円する場合だってある。だけど、そこはケチってはいけないと若い時から高級プランでクリーニングにだしていた。そこでついた生活の知恵としては、お誕生月キャンペーンやセールで一気に出すことだ。そういうケチケチした積み重ねが、のちの私の暮らしをカバーしてくれた。

時は経ち、私は今とても太ってしまった上に、激務が神経にまできてしまい、謎の体調不良の連続なので、洋服も普段はユニクロなどを着ていてクリーニングなど不要だ。だけど、冬のコートだけは10年以上同じコートを着ている。先述したコートではないけど、十分高級で思い入れがあるコートだ。

そんなコートなのに、こんなことは初めてなんだけど何のケアもしないまま次の冬を迎えてしまった。体調が悪すぎるのと仕事がありすぎるのでクリーニング屋に行けなかったのだ。

もう本当に最悪だダメ人間だと思いながらクリーニング屋に持って行ったら、ライナーと本体で計2枚分の料金だと言われ、3千円ちょっと払った。

なんかそこで思ったんだけど、富裕層ではない私がいいものを着続けるためには、割引の時にクリーニングに出すとか、そういう努力は続けなきゃいけないし、続けられないなら頑張れだし、頑張れないならもう今の仕事やめなよって思った。